下駄骨折は通称で、正式な名称は第5中足骨基部骨折と言います。下駄骨折は足を捻挫した際、内反(内がえし)が強制されることで発生する骨折で、普段の生活でよく引き起こされます。高下駄が履物の主流だった時代、当時から下駄で捻挫して骨折することが多かったため、下駄骨折という呼び方が定着するようになりました。確かに下駄は履きなれないとすぐに転倒してしまいますし、高下駄なら尚更転倒の衝撃を大きく受けてしまいそうですよね。現代の高下駄とも言えるハイヒールや厚底靴も、一時期の過激なブームは収まったとは言え、まだ若い年齢層の間で大人気です。バランスを取って経つにも難しい程の高さですから、今でもハイヒールや厚底靴を原因とする下駄骨折は後を絶ちません。特に階段の上り下りでバランスを崩して転んでしまい、というパターンが多いようです。
下駄骨折は、外側足部が腫れ、痛みを伴うことから歩行障害という症状を引き起こします。病院を訪れた患者さんは触診、そしてレントゲン検査を受け、前後像と斜位像の2方向撮影を行って診断は確定されます。ただし転位がない場合の下駄骨折だと、通常のレントゲン撮影ではなく、怪我をした足部の状態(受傷機転)を再現するストレスレントゲン撮影でないと、骨折しているかどうかが分からない可能性があります。ですから診察所見と自覚症状、つまり臨床症状で下駄骨折の疑いが濃い場合は、ストレスレントゲン撮影で症状を詳細に確認しなくてはいけません。


女性バレエダンサーに多いケガで、第5中足骨の疲労骨折からの完全骨折(ゲタ骨折)への重大な骨折になります。
基本的には、整形外科にて手術の適応となる非常に難しい骨折(骨が細く着きにくく、細い筋肉や神経・靭帯が走行している為)です。
当院では、受傷後すぐ(骨折してのご来院)の患者さまが大多数ですが、2週間放置(ギプス・シーネ固定)の患者さまもご来院しております。
受傷後すぐの患者さまへのご対応ですが、当院にて整復(折れている骨をひっつける)し、テーピング固定(ガチガチでは無く、しかししっかりと)後、提携クリニックにてMRI撮影・診断、痛み止めの処方を即日(午後17時以降及び日曜日・祝日は不可。翌日になります。)で行います。
1週間後に、提携先(足の専門整形外科)にて診察。転移(骨のズレ)が無ければ、当院にてリハビリ治療を継続、転移(骨のズレ)有りの場合は手術の適応となります。
転移が無い場合、普通の生活(松葉杖なし・階段の上り下り可能)まで1カ月、バレエダンサー等の激しい動きまで3カ月で仕上げます。
通常、保存療法(手術でない療法)でのバレエダンサーの復帰には9カ月を要します。
足のケガは、完治まで“3倍速+再発ゼロ”にて責任を持って治療させて頂きます。