腓骨筋腱脱臼
腓骨筋は、スネの骨から足の指にかけて走行している筋肉で、主に後外側に位置しています。「長腓骨筋」「短腓骨筋」に別れており、足首を下に向けたり、小指側が反るように足首を外に返すような働きをします。この2つの筋肉は、細い腱になって外くるぶしの後下方を滑車にするようにして走行していて、そこに腱の通る溝があります。スポーツや長距離歩行による足首の運動によって、この腱溝の部分で頻回に摩擦力が起こり『腓骨筋炎』を起こします。足関節の捻挫後の不安定性がある場合、より大きな負担がかかりやすくなります。
また、腓骨筋脱臼は、生まれつき腱が通る溝が浅くなっている場合や、ケガや過度の部分的筋トレ(バレエダンサーが行う足底筋の筋トレ)などで、足首に大きな外力が加わり、この腱を抑えている支帯(バンドのようなもの)が損傷することで、腱があるべき位置から脱臼して起こります。足首を動かすことでまた元の位置に戻りますが、歩くたびに腱が外くるぶしの上をいったりきたりするなどの反復性脱臼に伴い、腓骨筋が外果(外くるぶし)に乗り上げてしまい疼痛が生じます。上記に述べたように、外果の後下方には長腓骨筋腱と短腓骨筋腱の2本が走行していますが、浅層にある長腓骨筋腱の単独脱臼が多くみられます。また脱臼により、滑車の作用が失われるため力のトルクが伝わりにくく、特にバレエダンサーにとって深刻な障害となります。
大和接骨院では
超音波治療・テーピング治療・テーピング固定にてご対応致しております。
バレエダンサーの場合、ルルべ時にテーピング固定で制限をかけます。痛みはほとんど除去出来ますが、多少ルルべ時に可動域の支障が出ます。
患者さまのほとんどが、当院の治療のみで完治(関節の正常位置・痛み除去)されていますが、完治困難な患者さまには、‘足の専門整形外科’にて手術のご紹介を致しております。
手術後のリハビリ治療は、責任を持って担当させて頂きますのでご安心下さい。