手の指の骨折
手の指では、次の骨折がよく起こります。剥離骨折と指先の粉砕骨折です。剥離骨折は、突き指などの際、腱や靱帯が骨の小片を引き剥がすことで起こります。指先の粉砕骨折は、通常、ハンマーで打ち付けられるなどの挫滅損傷を負うことで起こります。たいていは爪の下に血液がたまります(爪下血腫)。爪が青黒くなり、ときに盛り上がります。爪の下の爪床に裂傷を負っている場合があります。この傷は非常に痛み、指先が腫れて圧痛があります。重度の指の骨折が起きた後、ときに患部の感覚が高まり(知覚過敏)、骨折が治癒した後も長く過敏な状態が続くことがあります。患部に非常に強い圧痛が残る場合があります。
その他、ボクサー骨折と言われる骨折もあり、スポーツ傷害の1つで、手の拳(こぶし、ナックル)による強打の衝撃で起こる中手骨骨折です。第4・5中手骨の頸部〈けいぶ〉に発生しやすく、ハードパンチャーでは第2・3中手骨骨折、正しく握ってないと母指の骨折も起こります。